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| 2006年8月4日発行 No.431 |
ご存知ですか?
<< はじめに >>
平成13年10月施行の商法の一部改正により、自社が発行している株式を特定の目的を定めずに取得および保有することが原則自由に行えるようになってから、この金庫株制度は様々な場面で活用されてきました。実際、被相続人がある非上場会社の株主だったため相続人がその発行会社へ株式を売却したとか、従業員持株制度を採用している会社の従業員が退社に伴い所有している株式を会社に売却した等の事例は、中堅・中小企業においては頻繁にあるのではないでしょうか。但し、(特に同族会社の場合などに多く見られますが)不用意にその売却(もしくは買取)価額を低額に設定すると、思わぬ額の税金が個人に課せられることとなりますので、注意したいところです。
<< みなし配当課税とみなし譲渡所得課税の関係 >>
個人が、非上場株式を発行法人へ売却した場合、原則として(相続の場合の申告期限から3年内売却を除き)みなし配当があったものとして所得税が課税されます。例えこの時の売却価額が時価の2分の1未満でも配当所得として課税されるので、一見すると、所得税法第59条の「(法人に対して)著しく低い価額(時価の2分の1未満)による譲渡をした場合の譲渡所得の金額の計算については、その事由が生じた時に、その時における価額に相当する金額により、これらの資産の譲渡があつたものとみなす」という譲渡所得の特例(みなし譲渡)とは無関係になると思われがちです。
ところが、措置法通達37の10−27では、この所得税法第59条の適用について「法人が自己の株式を取得した時における自己株式の時価に対して、株主等に交付された金銭等の額が、著しく低い価額の対価である場合の譲渡所得等の収入金額とされる金額は、自己株式の時価に相当する金額から、みなし配当額に相当する金額を控除した金額による」と定めています。つまり、自社株の低額譲渡の場合、金銭交付部分(譲渡対価)は配当所得とみるけれども、みなし配当以外の部分についてはみなし譲渡の対象となり、譲渡所得として課税されるということです。
<参 考>
非上場株式を発行会社に売却した場合
(前提:一株当たり) ・時 価 500円
・売却価額 200円 (時価の2分の1未満)
・額面金額 50円
一株当たりの 収入
200円 150円 総合課税税率
税額
みなし配当額 資本等 △50円 (最高)45% 67.5円
一株当たりの 時価 500円 300円 分離課税税率 税額
みなし譲渡額
配当 △150円
20%
60円
取得費△ 50円
※税額は一株当たりの便宜的な額となります。