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| 2005年12月22日発行 No.421 |
ポイント整理
〔大綱の主なポイント〕
1.相続税の物納制度
(1)物納不適格財産・物納劣後財産の特定と申請手続きの明確化 (2)補正事項整備期間延長の届出制度、審査期間法定とみなし許可 (3)却下の場合の延納申請制度と延納から物納への変更制度の創設 (4)申請期間中の利子税の負担
2.土地・住宅税制
(1)登録免許税、売買等一定のものを除き本則税率へ
(2)不動産取得税、一定のものを除き現状の軽減措置を延長
(3)住宅取得資金に係る相続時精算課税制度の特例の延長
(4)既存住宅の耐震改修をした場合の所得税・固定資産税の軽減
3.法人税
(1)役員賞与の損金算入範囲の拡大
(2)実質一人会社の役員報酬の一部損金不算入
(3)同族会社の留保金課税の見直し
(4)欠損金の繰戻し還付措置の延長
(5)交際費の損金算入特例の延長と課税範囲の明確化
4.政策減税
(1)情報基盤強化税制の創設
(2)中小企業投資促進税制の拡充
(3)中小企業技術基盤強化税制の見直し
(4)中小企業者の少額減価償却資産特例の延長
5.所得税・住民税
(1)住民税を単一の10%とすることに伴う税率構造の見直し
(2)定率減税の廃止
(3)地震保険料控除の創設
(4)寄付金控除の拡大、勤労学生控除の範囲拡大
6.その他
(1)公示制度の廃止
(2)無申告加算税の税率の引上げ
(3)所得譲与税により、3兆94億円の国から地方への税源移譲を実施
〔資産税関連の改正点1〕
相続税の物納制度について、手続きの明確化・迅速化の観点から次の見直しを行う。これらは、すべて平成18年4月1日以後に相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税について適用する。
| 項 目 |
改正案の内容 |
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不適格財産の明確化 |
次の財産の範囲を明確化する。⇒後記【参考】の具体例参照。 (1)物納不適格財産…抵当権が設定されている不動産、境界が不明確な土地等 (2)物納劣後財産※…市街化調整区域内の土地、無道路地 ※他に物納適格財産がない場合に限り物納を認める財産 |
| 申請手続きの明確化 |
金銭又は延納による納付困難要件について、その判定方法の明確化を図る。また、収納のための必要書類として、物納財産の種類に応じ、登記事項証明書、測量図、境界確認書等一定の書類を定めるとともに、申請者はこれらの書類を物納申請時に提出する。 |
| 許可に係る審査期間の法定とみなし許可
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税務署長は、物納申請の許可又は却下を物納申請期限(申請者より必要書類提出期限等の延長の届出があった場合には、延長期間満了日)から3ヶ月以内に行う。ただし、物納財産が多数となるなど調査等に相当の期間を要すると見込まれる場合には、6ヶ月以内(積雪等特別な事情によるものは9ヶ月)とすることができることとする。また、これらの審査期間内に税務署長が許可又は却下をしない場合には、物納を許可したものとみなす。 |
| 補正等請求とみなし取下げ
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提出された物納手続に必要な書類の記載に不備があった場合又は必要な書類の提出がなかった場合には、税務署長は、これらの必要書類の補正又は提出を申請者に請求することができることとする。この場合において、請求後20日以内に補正又は提出がされなかった場合には、物納申請を取り下げたものとみなす。 |
| 期間延長の届出制度 |
手続に必要な書類の準備等に時間を要する場合には、申請者の届出により、その期限を物納申請期限から又は必要書類の補正等の請求があった日からそれぞれ最長1年間延長できることとする。ただし、一度の届出で延長できる期間は3ヶ月までとし、期間満了時には、1年に達するまで、再届出により延長する。 |
| 却下後再申請 |
申請された財産が物納不適格財産又は物納劣後財産に該当する場合であって他に物納適格財産を有するときは、税務署長は当該物納申請を却下する。この場合において、申請者は却下の日から20日以内に、一度に限り物納の再申請をすることができる。 |
| 申請却下の場合の延納申請制度の創設
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物納の許可を申請した者について、延納による納付が可能であることから物納申請の全部又は一部が却下された場合には、20日以内に延納の申請を行うことができることとする。 |
| 延納から物納への変更制度の創設
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相続税を延納中の者が、資力の状況の変化等により延納による納付が困難となった場合には、申告期限から10年以内に限り、延納税額からその納期限の到来した分納税額を控除した残額を限度として、物納を選択することができるものとする。この場合の物納財産の収納価額は、その物納に係る申請時の価額とする。ただし、税務署長は、収納時までにその物納財産の状況に著しい変化を生じたときは、収納時の現況によりその物納財産の収納価額を定めることができることとする。 |
| 申請中の利子税の負担 |
物納により納付が完了されるまでの間について利子税の負担を求める。ただし、審査事務に要する期間については、利子税を免除する。 |
※【資産税関連の改正点1の参考】
(1)物納不適格財産の具体例
・国が完全な所有権を取得できない財産
⇒抵当権付の不動産、所有権の帰属が係争中の財産など
・境界が特定できない財産、借地契約の効力が及ぶ範囲が特定できない財産等 ⇒境界線が明確でない土地(但し山林は原則として測量不要)、借地権の及ぶ 範囲が不明確な貸地など
・通常、他の財産と一体で管理処分される財産で、単独で処分することが不適当なもの
⇒共有財産、稼動工場の一部など
・物納財産に債務が付随することにより負担が国に移転することとなる財産
⇒敷金等の債務を国が負担しなければならなくなる貸地、貸家等
・争訟事件となる蓋然性が高い財産
⇒越境している建物、契約内容が貸主に著しく不利な貸地など
・法令等により譲渡にあたり特定の手続きが求められる財産で、その手続きが行 われないもの
⇒証券取引法上の所要の手続きが取られていない株式、定款に譲渡制限が ある株式など
(2)物納劣後財産の具体例
・法令の規定に違反して建築した建物及び敷地
・地上権、永小作権その他用益権の設定されている土地
・接道条件を充足していない土地(いわゆる無道路地)
・都市計画法に基づく開発許可が得られない道路条件の土地
・法令、条例の規定により、物納申請地の大部分に建築制限が課される土地
・維持又は管理に特殊技能を要する劇場、工場、浴場その他大建築物及びその 敷地
・土地区画整理事業の施行地内にある土地で、仮換地が指定されていないもの・生産緑地の指定を受けている農地及び農業振興地域内の農地
・市街化調整区域内の土地等、市街化区域外の山林及び入会慣習のある土地
・相続人が居住又は事業の用に供している家屋及び土地、忌み地
・休眠会社の株式
〔資産税関連の改正点2〕
項 目 |
改正案の内容 |
適用時期 |
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登録免許税 |
平成18年3月31日までの登記申請に基づく次の特例措置について、売買による所有権移転登記と所有権の信託登記に限り延長し、それ以外は本則へ戻すものとする。
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平成18年4月1日から平成20年3月31日までの登記申請 | ||||||||||||||||||||||||
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不動産 取得税 |
(1)標準税率の特例措置 3%としている特例措置について、次のとおりとする。
※平成20年3月31日までは経過措置として3.5% |
(1)平成18年4月1日 から平成21年3月31日までの不動産の取得 (2) 平成21年3月31日までの対象土地の取得 |
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住宅取得資金に係る相続時精算課税制度の特例の延長(贈与税) |
贈与時の課税最低限の金額を3500万円とする住宅取得資金贈与に係る相続時精算課税制度の期限を二年延長する。 | 平成18年1月1日から平成19年12月31日までの住宅取得資金の贈与 | ||||||||||||||||||||||||
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住宅取得資金贈与の特例の廃止(贈与税) |
5分5乗方式により贈与税額を算定する暦年課税の住宅取得資金贈与の特例については、経過措置期間の満了をもって廃止する。 | 平成17年12月31日まで | ||||||||||||||||||||||||
〔耐震政策関連の改正点〕
項 目 |
改正案の内容 |
適用時期 |
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地震保険料控除の創設 (所得税 ・住民税) |
(1)居住者等の有する居住用家屋・生活用動産を保険等の目的とし、かつ、地震等を原因とする火災等による損害に基因して保険金等が支払われる地震保険契約に係る地震等相当部分の次の金額をその年分の総所得金額等から控除する。 所得税=保険料等の全額(最高5万円) 住民税=保険料等×1/2 (最高2万5千円) 所得税=最高1万5千円 住民税=最高1万円 所得税=最高5万円 住民税=最高2万5千円 |
所得税= 平成19年分 以後 住民税=平成20年度分以後 |
既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除の創設 (所得税) |
居住者が、一定の区域内において、その者の居住用家屋(昭和56年5月31日以前に建築された一定のもの)の耐震改修をした場合には、その者のその年分の所得税額から耐震改修に要した費用の額の10%を控除する。 (最高20万円) |
平成18年4月1日から平成20年12月31日 までの改修 |
既存住宅の耐震改修をした場合の固定資産税の減免措置(固定資産税) |
昭和57年1月1日以前から存していた住宅について、建築基準法に基づく現行の耐震基準に適合させるよう一定の改修工事を施した場合において、その旨を市町村に申告したものに限り、当該住宅に係る固定資産税の税額を2分の1減額する。減額の対象は、1戸当たり120u相当分までとし、減額実施は、改修工事が完了した翌年度分の固定資産税から、工事完了時期に応じ、次の期間を対象とする。 平成18年1月1日〜平成21年12月31日 3年度分 平成22年1月1日〜平成24年12月31日 2年度分 平成25年1月1日〜平成27年12月31日 1年度分 |
平成18年4月1日から平成27年12月31日 までの改修 |
〔法人税・政策減税関連の改正点1〕
項 目 |
改正案の内容 |
適用時期 |
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実質一人会社の役員報酬の一部損金不算入制度の創設 (法人税) |
次の要件を満たす同族会社の業務を主宰する役員に対して支給する給与のうち、給与所得控除に相当する部分の金額は損金の額に算入しない。 <適用要件> 同族会社の業務を主宰する役員及びその同族関係者等が発行済株式総数の90%以上の株式を保有し、かつ、常務に従事する役員の過半数を占める場合 <適用除外> 直前3年以内に開始する事業年度の所得等の金額※の平均額=A ※所得等の金額=課税所得+主宰する役員に対して支給する給与の合計額B (1)A≦800万円 (2)800万円<A≦3,000万円、かつ、B/A≦50% |
平成18年4月1日以後に開始する各事業年度 (財務省大綱による) |
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役員賞与の損金算入範囲の拡大 (法人税) |
法人がその役員に対して支給する給与のうち、1月以下の期間を単位として定期的に同一の額を支給する給与に加え、次に掲げる給与の額は、原則として損金の額に算入する。 <利益を基礎として算定される給与以外の給与> 確定時期において確定額を支給する旨の定めに基づいて支給する給与 <利益を基礎として算定される給与> 非同族法人が業務を執行する役員に対して支給する給与で、次の一定の要件を満たすもの ア.当該事業年度において損金経理をしていること イ.算定方法につき報酬委員会における決定等の適正な手続きが執られていること ウ.有価証券報告書等で開示されていること エ.その他一定の要件を満たすこと |
平成18年4月1日以後に開始する各事業年度 (財務省大綱による) |
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同族会社の留保金 課税の見直し (法人税) |
同族会社の留保金課税について、次の見直しを行う。
※同族関係者からの借入金を含む |
大綱に記載なし | ||||||||||||||||||||||||
〔法人税・政策減税関連の改正点2〕
項 目 |
改正案の内容 |
適用時期 |
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研修開発促進税制の見直し (法人税・所得税・住民税) |
試験研究費の総額に係る税額控除制度と、増加額に係る税額控除制度を統合した上で、試験研究費のうち比較試験研究費を上回る部分の税額控除率につき5%を加える措置を2年間講ずる。 |
平成18年4月1日から 平成20年3月31日までに開始する各事業年度 |
情報基盤強化税制の創設 (法人税・所得税・住民税・事業税) |
青色申告書を提出する事業者が、産業競争力向上に資する設備等であって情報セキュリティ対策に対応したものの取得等をして、これを国内にある事業の用に供した場合には、その設備等の基準取得価額の10%相当額の税額控除と50%相当額の特別償却との選択適用を認める。 |
平成18年4月1日から 平成20年12月31日までの対象設備の取得 |
中小企業投資促進税制の拡充 (法人税・所得税・住民税) |
対象資産に一定のソフトウェア及びデジタル複合機を加えるとともに、対象資産から電子計算機以外の器具備品を除外したうえで、その適用期限を2年延長する。
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大綱に記載なし |
中小企業者の少額 減価償却資産特例 の延長 (法人税・所得税) |
その事業年度に取得等をした少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円を超える場合には、その超える部分に係る減価償却資産を対象から除外した上、その適用期限を2年延長する。 | 平成18年4月1日から 平成20年3月31日までに開始する各事業年度(財務省大綱による) |
| 欠損金の繰戻し還付措置の延長(法人税) | 創業5年以内の中小企業者に適用される1年間の欠損金の繰戻し還付措置を2年延長する。(その他は適用停止中。) | 大綱に記載なし |
欠損法人を利用した租税回避行為の防止 (法人税) |
欠損法人が、特定の株主等によってその発行済株式総数の50%を超える数の株式を直接又は間接に保有された場合において、その保有された日から5年以内に、従前から営む事業を廃止し、かつ、その事業規模を大幅に超える事業を開始したこと等一定の事由に該当するときは、その該当の日の属する事業年度前において生じた欠損金額について欠損金の繰越控除制度を適用しないとともに、当該事業年度開始の日から3年以内(その保有された日から5年を限度)に生ずる資産の譲渡等損失を損金の額に算入しないこととする。 | 平成18年4月1日以後に左記事由に該当 |
交際費の損金算入特例の延長と課税範囲の明確化 (法人税) |
損金不算入となる交際費等の範囲から1人当たり5,000円以下の一定の飲食費を除外した上、その適用期限を2年延長する。 | 平成18年4月1日から 平成20年3月31日までに開始する各事業年度(財務省大綱による) |
政策税制廃止 (全般) |
平成15年度税制改正において講じた次の措置は、所要の措置を講じたうえ、適用期限到来をもって廃止する。 ・研究開発税制における税額控除率上乗せ措置 ・開発研究用設備の特別償却制度 ・IT投資促進税制 ・同族会社の留保金課税の不適用制度
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適用期限である平成18年3月31日までに開始する各事業年度の終了をもって |
〔所得税関連の改正点〕
項 目 |
改正案の内容 |
適用時期 |
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所得税率区分の拡大と住民税率の一本化 (所得税・住民税) |
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所得税= 平成19年分以後 住民税= 平成19年度分以後 |
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定率減税の廃止 (所得税・住民税) |
控除率の今後の改正予定
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所得税= 平成18年分以後 住民税= 平成18年度分以後 |
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寄付金控除の拡大(所得税) |
寄付金控除の適用下限額を次のとおり引き下げる。 (現行) 1万円 → (改正案) 5千円 |
大綱に記載なし | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
〔その他の改正点〕
項 目 |
改正案の内容 |
適用時期 |
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公示制度の廃止 (全般) |
所得税、法人税、相続税、贈与税、地価税の申告書に係る公示制度を廃止する。 |
平成18年4月1日以後の公示 |
無申告加算税の税率の引上げ(国税全般) |
無申告加算税の割合について、納付すべき税額が50万円を超える部分に対する割合を次のとおり引き上げる。(現行) 15% → (改正案) 20% |
平成19年1月1日以後 法定申告期限が到来する国税 |
| 更正の請求 (国税全般) |
申告等に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に係る国税庁長官の法令の解釈が変更され、その解釈が公表されたことにより、その課税標準等又は税額等が異なることとなる取扱いを受けることとなったことを知った場合には、その日の翌日から2月以内に更正の請求をすることができることとする。 |
平成18年4月1日以後に国税庁長官が法令の解釈を変更したことを公表したことによるものから |